中古マンション内覧会の7つの注意点と物件のチェックポイント

拡大鏡を持つビジネスマン 中古マンション購入

【この記事を書いた人】中田裕二

銀行員、不動産仲介、不動産投資の経験を通して、中古マンション売買に関するリアルな情報を発信。

710万円で購入した中古マンションを、4年後に900万円で売却した実績あり。(投資物件としての運用益も含めて利益は345万円に)

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中古マンションは、「内覧」によって実際の住み心地や周辺環境を確認してから購入できます。

中古マンション購入に失敗しないように、納得できるまでじっくり観察したいですよね?

 

ただ、上手く内覧をこなすのは、思っている以上に難しいです。

 

当日は不動産会社の担当者もいますし、タイミングによっては売主も同席します。

周りの目がある上に、内覧の時間や回数は限られています。

ですから、チェックポイントや質問事項を予め用意しておかなければ、思うように調査できずに終わってしまいます。

 

また、最低限のマナーは守らないといけません。

  • 「根掘り葉掘り聞きたいけど、どこまで聞いていいものか?」
  • 「部屋の隅々まで見たいけど、勝手に見ちゃって平気なのかな?」

など、どこまで踏み込んでいいものかわからないですよね。

 

 

今まで何百件と内覧を経験してきた立場から言うと、内覧で遠慮してはいけません。

中古マンション購入はあなたの資産を大きく左右させる大きな買い物です。

最低限のマナーを守る必要はありますが、物件を徹底的に調査する姿勢の方が大事です。

 

 

この記事では、私の経験に基づいて、中古マンションの「内覧」を成功させるための注意点や物件のチェックポイントを解説していきます。

内覧時に使えるチェックシートも共有しますので、有効に活用してください。

中古マンション内覧の注意点と売主居住中のマナー

中古マンションの内覧を成功させるには、「注意すべきポイント」「気をつけるべきマナー」があります。

不動産担当者や売主とのトラブル防止という意味もありますが、一番はあなたの内覧を成功させ、中古マンション購入に失敗しないためです。

 

実際に内覧をする前に、以下の7つを確認しておきましょう。

  1. 1回の時間
  2. 回数
  3. 件数
  4. 持ち物(手土産は必要)
  5. 質問事項
  6. 写真は撮って良い?
  7. 子連れでも大丈夫?

1.1回の内覧時間はどのくらい?

中古マンションの1回あたりの内覧時間は「30分〜1時間」ぐらいです。

視察できる時間は、下記の要素で変わります。

  • 物件が「空き家」か「居住中」か?
  • 不動産会社の担当者の都合
  • 居住中の売主の都合

 

物件が空き家の場合は、居住者の都合を考えなくていいので、不動産担当者に予め伝えておけば長い時間視察することは可能です。

物件が居住中であれば売主さんの都合もあるので、長くて1時間くらいです。

 

私の経験上、一番時間が長かったのは「1時間半」です。

というのも、部屋がボロボロの中古マンションで、リフォームの見積もりを取る必要があったからです。

 

その時は、不動産担当者へ事前に「リフォームの見積もりを取りたいから長めに時間が欲しい」と伝えました。

不動産担当者が売主に了承をもらって実現しました。

 

1回の内覧時間は基本的に「30分〜1時間」ですが、事前の相談次第では長くも短くもできます。

2.1物件につき内覧すべき回数は?

123と書かれた紙を持つ手元

中古マンションを内覧(視察)は、1物件につき「最低2回」は行います。

1回目早めに来て一人で周辺環境を軽くチェック+不動産仲介担当者と部屋の内覧
2回目一人で周辺環境を徹底的にチェック

※注意:1回目が「日中」なら、2回目は「夜」。昼夜両方の条件で視察する。

 

中古マンションは状況によって見え方がまるで違ってくるので、一回の視察では確認不足です。

しかし、上記のように2回行えば、

  • 部屋の中
  • 周辺環境
  • 日中の環境
  • 夜の環境

のすべての条件で物件をチェックできるので、中古マンション購入の失敗が劇的に少なくなります。

 

2回行う上でのポイントは、部屋の内覧日を「日中」にすることです。

部屋の中の「日当り」と「窓からの景色」は日中でないと確認できないからです。

昼なのに、電気をつけないと過ごせないくらい暗かったら嫌ですよね。

夜に内覧しても暗くて日当りや景色を確認できませんし、部屋の内部は昼も夜も変わりません。

 

逆に、2回目の「夜に周辺環境を一人でチェックする」ことは非常に重要です。

その地域の「治安」が浮き彫りになるからです。

日中に見た時は「安全だ」と思っていた駅からの道のりが、夜になると「街灯が少ない暗くて危ない道」に様変わりすることがあります。

通勤通学で、そんな危ない道を女性一人、子供一人で歩かせたくないですよね。

 

現地には「昼」と「夜」の組み合わせで、最低2回は訪れましょう。

可能なら、部屋の内覧も遠慮せずに2回3回と依頼してみましょう。

3.中古マンション購入で内覧をするべき件数は?

中古マンション購入までの内覧件数に決まりはないです。

件数は気にせず、あなたが本当に「この物件しかない!」と思うまで件数を重ねるべきです。

 

中古マンション探しに対して変に遠慮すると、気付かないうちに不動産会社の言いなりになり、質の悪い不動産を買わされてしまいます。

 

不動産仲介会社にいた経験から話すと、不動産担当者は予め「見せる物件」と「買ってもらう物件」を決めています。

(これを言うと不動産業界からクレームが来そうですが。汗)

 

あなたが少し良いと思っている物件があれば、それを「買ってもらう物件」とし、「見せる物件」として格下の物件をいくつか内覧させます。

すると、「買ってもらう物件」が際立つので、あなたはあまり納得してなくても欲しくなるのです。

 

「もう十分付き合わせてしまったし、ここに決めよう」と妥協して本当に気に入っているわけではない物件を買ってしまう人が少なくありません。

 

不動産会社は物件を案内するのが仕事ですから、何百件でも内覧に付き合ってもらってください。

本当に顧客を考えている担当者なら嫌な顔せず何百件でも付き合ってくれます。

失敗しない不動産屋の選び方にも詳しく解説していますので、参考まで読んでおいてください)

4.内覧時の持ち物は?手土産はいる?

トートバッグと持ち物5

内覧時に必要な持ち物として、特別準備するものはありません。

必要なものは不動産仲介担当者が持ってきてくれますし、今ではスマートフォン一つで事足ります。

 

一般的に、内覧時にあった方が良いと言われる持ち物は下記の通りです。

  • 販売図面(物件の内容がわかる資料)
  • メジャー
  • 現地までの地図
  • コンパス
  • デジカメ
  • 名刺
  • 認印

 

「販売図面・メジャー」は不動産仲介担当者が用意してくれます。

「現地までの地図・コンパス・デジカメ」は、スマートフォンのツールで十分です。

「名刺」はなくても大丈夫ですし、「認印」は買付申込書を書く場合だけ必要になります。

 

私も今までに数え切れないくらい内覧をしてきましたが、スマホしか持っていきません。

 

ただ、一人で周辺環境をチェックする時は、「販売図面」だけは紙で持つか、スマホにデータで入れておきましょう。

というのも、一人でうろうろしていると怪しまれます。笑

万が一声をかけられた時に、「売り出されているマンションをチェックしていまして・・・」と、不審者でない証拠を出せた方が安全です。

 

また、売主さんへの「手土産」は必要ありません。

内覧は何回も行うので、その度に持っていってたら出費が半端じゃありません。汗

私も一度も持っていったことはありません。

 

内覧で必要なものは特段ありませんが、その他、ご自身で必要だなと思うものがあれば準備していった方が安心です。

5.内覧でするべき質問事項

不動産の案内をしている男性と女性

当日に売主(居住者)がいるのであれば、「質問」をして生の情報を仕入れましょう。

 

ネットやチラシには載っていないリアルな情報を入手できます。

実際に住んだ上での情報ですから、これ以上の判断材料はないですよね。

 

良質な情報を聞き出す質問を下記に記載しておきますので参考にしてください。

  • なんで売りに出そうと思ったのか?
  • 騒音はないか?
  • 買い物に不便しないか?
  • ご近所の方の人柄は?
  • 住んでいて良かったところは?
  • 住んでいて不便なところは?

 

居住者がいれば、聞き取りするチャンスですから、事前に質問内容を準備して起きましょう。

聞き忘れた質問や、デリケートな内容で直接聞けなかった質問は、後で仲介担当者に聞いて解決しましょう。

6.内覧時に写真は撮っても良い?

中古マンションは大きな買い物なので、空き室でも居住中でも部屋の中を隅々までチェックして構いません。

そして、積極的に写真に残しましょう。

 

ただ、居住者がいる場合、写真を撮るなら事前に了承を得ておくなど、「人として最低限のマナー」は守りましょう。

 

売主さんも、部屋の中を隈無く見られることは覚悟しているので、どこを見られても良いように準備はしています。

だからと言って、クローゼットをバンバン開けられたり、家具を勝手に動かされたりしたらやはり気分悪いです。

 

上記のように、内覧する上で何か手を触れる必要があるときは、必ず一声かけましょう。

一言あれば、売主さんも快く協力してくれます。

 

大きなお金を出して買うので写真を撮ったり隅々までチェックしたりなど,真剣になる気持ちはわかります。

しかし、警察の「ガサ入れ」のようなガツガツしないよう十分配慮して内覧を行いましょう。

7.子連れでの内覧はマナー違反?

公園を走る3歳の男の子の後ろ姿

空き室の中古マンションの内覧なら子連れでも大丈夫ですが、物件がまだ居住中の場合は、事前に了承を得ておいた方が良いでしょう。

 

どちらにしても、事前に不動産会社の担当者に事前に伝えておくと安心です。

ただ、子連れでの内覧は、下記2つの理由からあまりおすすめしません。

  1. お子さんが騒ぎ盛り・泣き盛りの場合、売主の心証を悪くする
  2. あなた自身が物件チェックに集中できない

 

他人の家で堂々と「泣く・騒ぐ」子供を見て良い思いをする人は少ないですよね。

事前に了承を得ていたとしても売主の心証を悪くし、後の値引き交渉に結果に響くこともあるので、できれば子連れでの内覧は避けたいです。

 

また、子連れがマナー違反というよりも、あなたが中古マンションのチェックに集中できず、無駄な時間を過ごすことになります。

中古マンションの善し悪しも判断できず、良いことがまったくありません。

 

余程のことがない限り、中古マンションの内覧は子連れでない方が良いです。

【チェックシート付】中古マンションの内覧で確認すべきポイント

手で案内をする女性・ビジネスウーマン

実際に中古マンションの内覧時に使えるチェックシートを下記に貼っておきますので、プリントアウトして使ってみてください。

私がいつも検討している中古マンションを内覧するときに実際に使っているもので、漏れがなく重宝しています。(書式はシンプルです)

 

内覧チェックシート

 

中古マンションの内覧に使えるチェックシートはこちら!
→「中古マンションの内覧で使えるチェックシート

 

もし、他に追加したい項目がありましたら、自由に記入して、独自のチェックリストを仕上げてみてください!

【まとめ】内覧を制するものは中古マンションを制す!

中古マンションの内覧で十分な情報が得られなかったり後悔したりするのは、内覧時の注意点とチェックポイントを把握しきれていないからです。

内覧時の注意点を知り、事前の準備を怠らなければ、中古マンションを効率的に視察できて購入で失敗することはありません。

 

まずはこの記事で注意点を学び、チェックリストを用意して内覧の準備をしましょう。

→「中古マンションの内覧で使えるチェックシート

 

そしてもう一つ、内覧に向かう前にやっておくべきことがあります。

それは、内覧しようとしている中古マンションが「本当に良い物件としての条件を揃えているか」を確認することです。

 

いくら内覧の準備を完璧にしたところで、そもそもその物件が「見るに値しない物件」だったら、あなたの時間と労力を無駄にするだけです。

あなたが内覧するのは、事前に強いられる情報で「優良物件」と判断できる物件だけにしましょう。

その方が、効率よく「優良物件」を見つけることができます。

 

当サイトでは、「資産性中古マンション購入法」というコンテンツを提供しています。

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あなたが中古マンション購入で失敗したくないなら、内覧の準備よりもまずは「優良物件の目利き」ができるようになることが一番の近道です。

 

この記事が、中古マンションの内覧に関する情報提供記事として、あなたの役に立てたら幸いです。

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不動産探し

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実体験に基づいた「正しいノウハウ」を学ばないかぎり、良い物件はいつまでも見つかりません。

 

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