【この記事を書いた人】中田裕二
銀行員、不動産仲介、不動産投資の経験を通して、中古マンション売買に関するリアルな情報を発信。
710万円で購入した中古マンションを、4年後に900万円で売却した実績あり。(投資物件としての運用益も含めて利益は345万円に)
その経験を不動産会社は絶対に教えない中古マンションの正しい選び方としてお伝えしています。↓
貯金や資産があったり、両親からの援助が見込める方なら、検討している中古マンションに対して、「現金購入にするか?住宅ローンで購入するか?」と考えてしまいますよね。
「住宅ローンを使うと利息を払わないからお得なはず。でも、一気に現金が減るのは何か怖い・・・どっちがベストなの?」と迷っていませんか?
結論から言うと、中古マンションの購入に対して現金が良いか、住宅ローン利用が良いかはあなたの状況次第です。
中古マンションを現金購入することには、「値引きはしやすいが住宅ローン控除は使えない」といったメリットとデメリットの両面がありますし、確定申告に関する注意点などもあります。
不動産を現金購入できる状態でも、あなたに向いているとは限りません。
あらゆる要素を知り、慎重に判断する必要があります。
この記事では、中古マンションを「現金購入」する場合のメリット・デメリットや注意点を「住宅ローン利用」する場合と比較しながら詳しくお伝えしていきます。
中古マンションを現金購入するメリットとデメリット
中古マンションを現金購入することは、主に下記のようなメリット・デメリットがあります。
- 諸費用や利息が軽減
- 値引きが通りやすい
- 住宅ローン控除が使えない
- 団体信用生命保険に加入できない
上記4つを順にお伝えしていきます。
【メリット1】諸費用や利息の負担軽減
中古マンションを現金購入すると、住宅ローン利用時に比べて諸費用が軽減されます。
住宅ローン利用に掛かるの余計な費用を払わずに済むからです。
現金購入なら、下記の「銀行絡み」の諸費用がすべて必要なくなります。
- 銀行の保証料
- 銀行の事務手数料
- 抵当権設定登記費用
- 印紙代(ローン契約書用)
仮に2000万円の中古マンションを買ったとすると、上記4つの諸費用は「約50万円」になりますので、現金購入すればその分の節約が可能です。
具体的な計算方法については、「中古マンション購入にかかる諸費用」をまとめた記事があるので読んでみてください。
また、中古マンションを現金購入すると、住宅ローンを使わないので利息を払う必要がありません。
2017年5月時点で、フラット35及びその他銀行の住宅ローン金利は、約1%前後で推移しています。
仮に2000万円を金利1%、期間35年で借り入れすると、35年間で払う利息の総額は3,711,998円です。
つまり、現金購入なら「約370万円」の利息が節約できるワケです。
中古マンションの現金購入で節約できるお金は決して小さくありません。
【メリット2】値引きしやすい
不動産会社の担当に「中古マンションを現金購入します」と伝えると「値引き」が通りやすくなります。
不動産仲介の担当者に「現金ですぐ買うので、◯◯円まで値引きしてください!」と“強気”な値引き交渉ができるからです。
不動産担当者もサラリーマンなので売上獲得に必死です。
現金購入の「すぐ買える人」は売上に直結するお客さんですから、仲介担当者に「多少値引きしてでも買って欲しい」という心理が働き、値引き交渉に応じてくれやすくなるのです。
中古マンションをうまく値引きする具体的な方法ついては他の記事でも詳しくご紹介していますのでチェックしてみてください。
また、値引き交渉を成功させるには、狙っている中古マンションの相場や「適正価格」を把握しておく必要があります。
目安価格もわかっていないのに値引き交渉をしても、的外れな価格を言ってしまって相手にされないのがオチです。
「住まいサーフィン」というマンション情報サイトを使えば、狙っている中古マンションの「適正価格=将来売るときも損しない購入価格」を無料で知ることができるのでオススメです。
「現金でお金が払える!」ことをうまく利用して、有利に値引き交渉を進めましょう。
【デメリット1】住宅ローン控除(減税)が使えない
中古マンションを現金購入すると「住宅ローン控除(減税)」が使えません。
「住宅ローンを使って不動産を買った人」にしか減税が適用されないからです。
住宅ローン控除を使うと、年末残高の1%のお金が所得税から戻ってきます。
対象物件が中古マンションの場合は、基本的には毎年最大20万、10年間で200万円の還付を受けられます。
(細かい情報は「中古マンションと住宅ローン控除の関係」の記事で解説しています)
しかし、住宅ローンの借入金額や期間、金利によって「現金購入よりどのくらい得になるか?」は変わるので、仲介担当者や銀行員にシミュレーションしてもらって正確な判断をしましょう。
【デメリット2】団体信用生命保険に加入できない
中古マンションを住宅ローンで買った場合は「団体信用生命保険(以下、団信)」にタダで加入できますが、現金購入では団信に加入できません。
団信とは、住宅ローン返済中に死亡・高度障害になった時に、生命保険会社からおりた保険金で住宅ローンが自動的に完済になるという商品です。
保険料は銀行負担で、あなたが毎月お金を支払うことはありません。
ですから、住宅ローンで中古マンションを買った人は「団信加入=タダで死亡保障に入れる」のです。
しかし、団信において、住宅ローン利用者が現金購入者より有利になる状況というのは「返済中に亡くなり、ローンがチャラになった時」だけです。
完済した場合を比べたら有利不利はありません。
まれに「途中で亡くなる可能性もゼロじゃないし、それでローンが無くなるなら住宅ローンを利用していた方が得だ!」と割り切った考え方する人がいます。
もしあなたが同じ考え方の場合は、現金購入ではなく住宅ローンの利用も一つの作戦と言えますね。
中古マンションを現金購入する際の3つの注意点
中古マンションを現金購入する場合、あなたに気をつけて頂きたい注意点が主に3つあります。
いずれも、あなたが中古マンションを買った後の生活が苦しくならないための対策なので、内容をしっかり把握しておいて下さい。
- 確定申告は不要だが税金調査が入る?
- お金があっても現金一括購入は慎重に!
- 現金購入した中古マンションにも火災保険は必要?
1.確定申告は不要だが税金調査が入る?
中古マンションを現金購入した場合は「確定申告」をする必要はありません。
中古マンションを買った翌年に確定申告をしている人は「住宅ローン控除」を受けるために申告をしているだけです。
現金購入の場合は住宅ローン控除が使えないので関係ありません。
そのかわり、税務署からお尋ねが来て「税務調査」が入る可能性が高くなります。
世の中の不動産購入者全体から見ると、価格の大きな不動産を現金一括購入するケースはまれなので、お金の出所は怪しくないかを確認しに来るのです。
ただ、仮に調査が来ても、お金の出所が怪しくないことを主張できれば問題ありません。
そのために中古マンションを買うのに使ったお金を証明できる下記のものは残しておきたいです。
- 預金通帳の残高(できれば過去5年以内)
- 保険証券(保険を解約して払った場合)
- 有価証券報告書(株や投資信託を解約して払った場合)
- 親からの贈与を受けたことが確認できるもの(詳細は後述)
特に注意したいのは、非課税の範囲内で親から贈与を受けた場合です。
「親からお金をいくら受け取ったか」の流れを通帳印字によって証拠を残しておかないと、税務署に突っ込まれて深く調べられる可能性があります。
中古マンションを現金購入(特に親からの贈与がある)した場合は、本当に確定申告の必要がないか、一度税理士に相談しておくことをおすすめします。
2.お金があっても不動産の現金一括購入は慎重に!
中古マンションを現金購入できる状態でも、買った瞬間に貯金がすっからかんになってしまう場合はNGです。
中古マンションを買うことにお金を使いきってしまい、その後の生活で発生する大きな出費に対応できず、生活が苦しくなる人は意外に多いです。
中古マンションを買った後にも、下記のような大きな出費は必ずやってきます。
- 結婚費用
- 子供の教育費
- 車の所有
中古マンションを現金購入したせいで上記の出費に対応できず、結局消費者ローンを借りることになっては本末転倒です。
銀行の消費者ローンなんて金利が「3%〜4%」と高いです。
それだったら「1%」を切っている住宅ローンで家を買った方が得なのは誰でもわかりますよね。
中古マンションを現金購入するとお金がなくなりそうなら、無理せず住宅ローンを利用した方が安全です。
3.現金購入した住宅にも火災保険は必要?
中古マンションを現金購入した場合、火災保険の加入義務はありません。
しかし、あなたの将来のためにも加入しておいた方が懸命です。
住宅ローンで中古マンションを買った場合、あなたに火災保険に加入してもらわないと万が一の時に銀行がお金を回収できません。
ですから、銀行から「火災保険に必ず加入してくれ」と強制レベルで言われるのが普通です。
現金購入者は、火事で家を失っても返すべきお金がないので、火災保険の加入は任意です。
しかし、火事や地震で家を失ったのに保証が何もなくて困るのはあなたと家族だけです。
火事や地震で失うのは家だけでなく、家財や貴重品、服、仕事道具など全てなくなります。
補償金なしでどうやって再起するのでしょうか?
強制されないとはいえ、火災保険に加入しておくことが懸命です。(中古マンション検討者向けの火災保険を紹介した記事も参考にしてください)
火災保険には「あなたにとって必要な補償内容にできる限り安い保険料」で加入することを考えましょう。
「価格.com」の火災保険一括見積もりサイトは同時に最高10社の見積もりをヒアクできるので、安い保険料が見つかりやすいです。↓
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【まとめ】中古マンションの現金購入は一長一短
中古マンションを購入する際に「現金か?住宅ローン利用か?」で迷うのは、現金購入のメリットやデメリット、注意すべき点を理解していないからです。
この記事を読んで現金購入について理解すれば、あとは「今の自分に取ってリスクが少ないのはどちらか?」を判断するだけですから迷うことはありません。
【現金購入のメリットとデメリット】
- 諸費用や利息が軽減(銀行に掛かる費用がなくなるから)
- 値引き交渉が通る(お金を持っていることで強気の交渉が可能)
- 住宅ローン控除が使えない
- 団体信用生命保険に加入できない(保険見直し必須)
【現金購入の注意点】
- 一般的に確定申告は不要だが、税金調査が入りやすいので注意
- 現金一括購入後にお金が「空」になるのは避ける
- 現金購入なら火災保険は義務ではないが、加入した方が懸命
現金購入をする一番のメリットは「費用が抑えられる」ことです。
ですから、貯金がギリギリにも関わらず無理に中古マンションを現金で購入しようとする人がいます。
確かに、「費用を抑えたい」という気持ちはわかるのですが、現金購入したところで節約できるお金は「数万〜数十万円」程度です。
それよりもっとこだわらないといけないのは、狙っている中古マンションの「資産価値」を知ることです。
中古マンションの資産価値を正しく見極めて値引き交渉をすれば「数百万円」の節約をすることが可能だからです。
逆に、見極めができないと「数百万円」の損をすることだってあり得ます。
現金購入にこだわるよりも先に、購入する中古マンションの「資産価値(=適正価格)」を見極めることを意識しておきたいです。
狙っている中古マンションやその周辺物件の「適正価格=将来売るときも損しない購入価格」については、「住まいサーフィン」というマンション情報サイトを使えば無料で知ることができます。
また、住まいサーフィンを使うメリットは他にもあり、
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などの情報も“無料”で手に入ります。
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この記事が、中古マンションの現金購入を検討している方のための情報収集の一助となれば幸いです。
【実録&証拠あり】「たった3,520円」で学べる“不動産会社は絶対に教えない”中古マンションの正しい選び方を公開!
「この物件、本当に買って大丈夫?」
「部屋は気に入ったけど、本当にローン返済していける?」
「業者におすすめされたけど、騙されてない?」
不動産購入は価格が大きい分、不安も大きいですよね。
でも世の中には、その不安が的中して、家を買った後に「こんなはずじゃなかった・・・」と後悔する人がたくさんいます。
後悔する人に共通しているのは、「良い物件の選び方がわからず、不動産会社の言いなりになってしまう」こと。
だから私は、優良物件の正しい選び方を学ぶことに全精力を注ぎました。
その結果、2015年に「710万円」の中古マンションを購入。↓
そして、この物件を2019年に「900万円」で売却できました。↓
単純計算で「190万円」の売却益を得ることができました。
加えて、「投資物件」だったので、運用益も入れて「345万円」が手元に残りました。↓
しかも、所有していた4年間に退去は一度もありませんでした。
このような結果が得られたのは、不動産会社は絶対に教えてくれない「中古マンションの正しい選び方」を学んだからです。
ですから、不動産購入に対して不安を抱えているあなたへ、
- 将来も資産になる物件
- 快適に住める物件
- 金銭的不安のない物件
の選び方をお伝えします。
実体験に基づいた「正しいノウハウ」を学ばないかぎり、良い物件はいつまでも見つかりません。
少しでも興味があれば、「たった3,520円」で学べる“不動産会社は絶対に教えない”中古マンションの正しい選び方の詳細を一度のぞいてみてください。↓