ヴィンテージマンションの意味や定義とは?全てを1記事にまとめた!

町並み1中古マンション購入

【この記事を書いた人】中田裕二

銀行員、不動産仲介、不動産投資の経験を通して、中古マンション売買に関するリアルな情報を発信。

710万円で購入した中古マンションを、4年後に900万円で売却した実績あり。(投資物件としての運用益も含めて利益は345万円に)

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ヴィンテージマンションと聞くと、

  • かっこいい・おしゃれ(デザインが良い)
  • ステータスになる
  • 高貴な雰囲気がある
  • リノベーションやリフォームで自分好みの部屋が自由に作れる
  • 都心の良い立地・エリアに新築より安い価格で住める

という良いイメージがあります。

 

しかしその反面、

  • 耐震性は大丈夫?
  • 建て替え問題に直面しそう
  • 将来的に長く存在してくれるのか心配

といった不安もあるのではないでしょうか?

 

住宅購入では「お金をかけずにおしゃれな物件を購入して長く快適に住み続けること」が私たちの一番の目的ですよね。

 

そのような私たちの目的を満たしてくれる物件として、今、ヴィンテージマンションが注目されてきています。

 

この記事では、ヴィンテージマンションの意味や定義、メリットとデメリット、購入時の注意点などについて解説していきます。

 

ヴィンテージマンションの意味や定義とは?

町並み2

ヴィンテージマンションとは、「築年数が経って古くなっても資産価値を維持している(または、上がっている)マンション」を指します。

「骨董品」や「アンティーク家具」によく例えられます。

 

意味や定義に明確な決まりはありませんが、一般的に言われている条件や特徴は下記の通りです。(例外もあります)

【ヴィンテージマンションの4つの定義(条件)】

  • 築10年以上
  • 平均坪単価300万円以上
  • 専有面積100㎡前後
  • 住居用途地域

【ヴィンテージマンションの8つの特徴】

  • 立地に希少性がある(※駅近だが閑静で緑が多いなど)
  • 高水準の管理体制
  • 耐震性に問題がない
  • 斬新で魅力的なデザイン
  • 質の高い設備やサービス
  • 建物に唯一無二の雰囲気や歴史がある
  • コミュニティが良好
  • リノベーション・リフォームしやすい(※スケルトン・インフィルの採用)

 

上記を見ると、古くなっても支持され続けるような「ヴィンテージマンション」となるには、私たちが「住宅」に求めている全ての要素において高い基準を満している必要があるようですね。

 

ヴィンテージマンションが点在するエリアを具体的に挙げると、東京の「広尾」や「麻布」、「青山」などが多いです。

これらのエリアは、立地が良い都心で資産価値がありながら、閑静で緑も多いという「住み心地の良さ」も備わっているので、「長く住み続けたい」という人が集まります。

ですから、「マンションの資産価値を保ちたい」と考える人が多く、自動的に高い水準の管理体制が整うので、ヴィンテージマンションになりやすいのです。

 

しかし、今の管理体制がこの先も約束されている訳ではないですし、人口減少や周辺環境の変化(新築マンションや競合物件の増加など)による資産価値の変動もあり得ます。

ヴィンテージマンションが一転、「限界マンション」になる可能性もありますから、「リスク」についても考慮しておく必要はあります。

 

現在、あなたがヴィンテージマンションを検討中なら、その定義(意味)や特徴をしっかり把握しておきましょう。

また、理解を深めるためにも、次の章からお伝えする「メリット・デメリット」も知っておいてください。

 

 

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ヴィンテージマンションの3つのメリットや魅力

街路樹

既にご紹介したように、ヴィンテージマンションには「立地が良い」、「住み心地の良い環境」などの魅力がたくさんあります。

 

その中でも、新築マンションではなくヴィンテージマンション(中古マンション)を買うことに対する明確なメリットが3つありますのでご紹介していきます。

  • 価格が安い
  • リフォームやリノベーションで内装やインテリアにこだわれる
  • 全費用に住宅ローンが使える

 

 

1.価格が安い

ヴィンテージマンションは、同じエリア内の新築マンションに比べて安い価格で購入できることが少なくないです。

 

資産価値を維持し続けるヴィンテージマンションでも、新築マンションに比べたら価格は落ちるのが当たり前だからです。(まれに上昇するマンションもありますが)

公的なデータでも、「マンションは新築時より資産価値は落ちること」がしっかり証明されています。

中古マンション 築年数別価格推移

参考:公益財団法人 東日本不動産流通機構「築年数から見た 首都圏の不動産流通市場(2015年)

 

さらに、ヴィンテージマンションと新築マンションの具体例を出して比較してみます。(東京ヴィンテージマンションHPスーモHPより渋谷区千駄ヶ谷の物件資料を抜粋)

ヴィンテージと新築の比較

 

上記の通り、同じエリアのヴィンテージマンションと新築マンションでは平米単価で100万円も差がつきました。

この結果が全てではないですが、ヴィンテージマンションがいかに安い価格で購入できるかがわかりますよね。

 

コストを抑えつつ、都心の立地の良いエリアに住みたいと思っているなら、ヴィンテージマンションは有効な手段の一つです。

 

 

 

2.リフォームやリノベーションで自分好みの内装やインテリアに!

ヴィンテージマンション(中古マンション)なら、リノベーションやリフォームによって、自分好みの内装やインテリアで部屋を作ることができます。

新築マンションのように設備やデザインが既に決まっているのが嫌で、間取りから照明、家具までのすべてを一からこだわりたい方には最適です。

 

ヴィンテージマンション(中古物件)は、内装がボロボロのまま購入するのが普通です。リノベーションやリフォームは購入者に任されることが一般的で、その分安く購入できるという訳です。(リノベーション済みの物件もありますが)

 

部屋をまるごとリノベーションしたい場合は、「スケルトン・インフィル(躯体と内装部分が分離している工法)」になっている物件を選びたいです。

【スケルトン・インフィルのイメージ】

スケルトン・インフィルのイメージ

参考:優良ストック住宅推進協議会HP

 

「スケルトン・インフィル」だと、部屋の壁や柱を全て取っ払い「箱型の空間」を作れるので、購入者が自由に間取りや内装を決められます。

 

リノベーションやリフォームで自由に部屋を設計できる楽しみも味わいたいという方は、ヴィンテージマンションが向いているでしょう。

 

 

 

3.全費用に住宅ローンが使える

「築年数の古いヴィンテージマンションだと”住宅ローン”が借りられないのでは?」と心配される方がいらっしゃいますが、最近は借り入れしやすくなっています。

 

日本では、ヴィンテージマンションのような古い中古物件が増えていますし、リノベーションも定着しつつあります。

ですから、銀行も審査基準を緩和しないと逆に貸せなくなってしまい、利息収入を得ることができなくなって困ってしまうのですね。

 

ただ、銀行ごとに一定の条件や制限が発生するので、申込み前に確認は必要です。

【築年数に関するメガバンクでの条件】

みずほ中古マンションの築年数に制限なし。申込人の属性重視。
三菱
  • 返済比率30%以内・・・築年数制限なし
  • 返済比率35%以上・・・築年数制限あり→「借入期間=50年−築年数」
三井住友中古マンションの場合は問答無用で「借入期間=60年−築年数」

(※私が過去に住宅ローンアドバイザーをしていた時の情報であり、現在は条件が変化している可能性があります。参考程度にご確認下さい。)

 

また、「中古マンションの住宅ローン審査基準は?築年数と借入期間の関係は?」の記事でも書いていますが、物件購入にかかる「諸費用」や「リノベーション費用」も住宅ローンで借り入れできます。

ですから、上手くやれば「中古マンション購入の手付金」だけ用意すれば、物件を購入することもできるのです。

 

銀行の選び方さえ間違えなければ、ヴィンテージマンションのみならず、諸費用やリノベーション費用まで住宅ローンは借り入れできます。

 

 

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ヴィンテージマンションの3つのデメリットやリスク

廃墟団地

ヴィンテージマンションは、主に下記の2つのデメリット(リスク)が存在しますが、必ず把握しておくべきです。

  • 耐震性
  • 建て替え問題

 

場合によっては、既にお伝えしたメリットや魅力をかき消してしまうぐらい強いデメリットとなりますから、しっかりおさえておきましょう。

 

 

1.ヴィンテージマンションは耐震性に注意

ヴィンテージマンションを検討する時は、「耐震基準」がクリアされているかをしっかり確認しましょう。

 

ヴィンテージマンションと言っても、築年数の経った古い建物であることに代わりはありません。

見た目は美しくても、中身は耐震性がなくグラグラで、いつ倒れてもおかしくない物件だったら、地震に脅え続ける日々を送ることになります。

 

「耐震性」が確認できる一般的な基準として、「新耐震基準」、「旧耐震基準」があります。

新耐震基準旧耐震基準
建築確認日が昭和56年5月31日以降の建物建築確認日が昭和56年5月31日以前の建物
  • 中地震:軽微なひび割れ
  • 大地震:倒壊しない
  • 中地震:倒壊しない
  • 大地震:あらゆる損害が想定される

※中地震:3.11東日本大震災の関東地方周辺ぐらいの大きさ
※大地震:3.11東日本大震災の宮城県太平洋側ぐらいの大きさ

 

旧耐震でも東日本大震災の揺れにびくともしなかったヴィンテージマンションはあるので、上記の基準が全てではないです。

 

ただ、旧耐震なら、耐震性に問題がないか診断を受け、必要に応じて耐震補強工事が行われているかチェックしておくと安心です。

また、大規模修繕が計画的に行われているかどうかも確認しましょう。(具体的な確認方法は「中古マンションと管理費&修繕積立金の要点を1記事にまとめた!」の記事に書いています)

 

「住み心地が良い」や「おしゃれ」と言ったメリットを享受したいなら、「耐震性」に問題がない物件を購入することが大前提です。

 

 

2.将来的に建て替え問題に関わる

ヴィンテージマンションに住み続けると、将来的に「建て替え」の問題に直面する可能性があります。

今は安全に住めても、下記のような理由から突然「管理不全」に陥り、マンションが「スラム化」していくこともあり得るからです。(スラム化したマンションを「限界マンション」と呼びます)

  • 居住者の高齢化による管理機能のマヒ
  • 人口減少による居住者減少
  • 管理会社やオーナーの怠慢による修繕積立金不足

 

限界マンションになっても、「建て替え」ができれば一発で問題は解決します。

しかし、建て替えは簡単ではなく、日本にあるマンション全体の0.22%しか行われていないのが現状です。

 

建て替えを実行を妨げている原因は主に下記の3つです。

【1】費用費用の目安は1000万〜2000万円。建築している間の仮住まいや引っ越しの費用も自己負担。負担が大きく払えない人が多い。
【2】法律区分所有者の5分の4以上の賛成票が必要。自治体が再開発事業と承認した場合でも3分の2以上の賛成が必要。費用の関係で賛成票がなかなか集まらない。
【3】決議期間「検討から実施」までの期間は約2〜3年かかる。物件によっては10年、20年かかるケースもある。

 

上記のように、建て替えが行われることはまれですし、実施が決まっても何十年もかかることが予想されます。

ヴィンテージマンションを購入するなら、将来的に「建て替え」の問題に長く付き合っていく可能性があることも考えておきたいですね。

中古マンションの建て替えに関する記事も書いているので、参考にしてください)

 

 

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ヴィンテージマンションの失敗しない選び方や購入時の注意点

家を調べる人

ヴィンテージマンションの失敗しない選び方は「ヴィンテージマンションの特徴」を見るとわかります。

1.立地に希少性がある→駅近や公園、学校等の施設が揃っている
2.高水準の管理体制→管理体制や管理状況が良い
3.耐震性に問題がない→耐震基準をクリアしている。大規模修繕が計画通りに行われている
4.斬新で魅力的なデザイン→外観が整っていて、ひび割れなどが目立たないなど
5.質の高い設備やサービス→エントランスが豪華、一階にカフェや商業施設が入っていて利便性が高いなど
6.建物に独特の雰囲気や歴史がある→緑が多い、建物に重厚感がある、アンティーク調で味があるなど
7.コミュニティが良好→治安が良い、マンションを大事にしている
8.リノベーション・リフォームしやすい→スケルトン・インフィルを採用している、自分の思い通りに改装できるなど

 

その他にも、「管理費、修繕積立金、固定資産税」といったランニングコストは気にしておく必要があります。

ランニングコストが高いと、将来的に売却する時に苦労することが多いからです。

 

ランニングコストを含めた上記9つの項目について、選び方の基準や購入時の注意点などを具体的に解説した記事がありますので、参考まで読んでみてください。(→中古マンションの選び方まとめ!不動産屋や火災保険の選び方等も解説

 

 

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【まとめ】ヴィンテージマンションは今後更に注目される!

ヴィンテージマンションとは何かを全く知らなかったり、本当に「長く快適に住み続けられる物件」なのか判断できないのは当然です。

ヴィンテージマンションは最近になって注目されてきてるマンションなので、そもそもの情報が少ないのです。

 

まずはこの記事を読んで、全体像をつかんでおきましょう。記事の内容簡単にまとめると下記の通りです。

【ヴィンテージマンションの4つの定義(条件)】

  • 築10年以上
  • 平均坪単価300万円以上
  • 専有面積100㎡前後
  • 住居用途地域

【ヴィンテージマンションの8つの特徴】

  • 立地に希少性がある(※駅近だが閑静で緑が多いなど)
  • 高水準の管理体制
  • 耐震性に問題がない
  • 斬新で魅力的なデザイン
  • 質の高い設備やサービス
  • 建物に唯一無二の雰囲気や歴史がある
  • コミュニティが良好
  • リノベーション・リフォームしやすい(※スケルトン・インフィルの採用)

【メリットとデメリット】

  • 価格が安い
  • リフォームやリノベーションで自分好みの内装やインテリアに!
  • 全費用に住宅ローンが使える
  • ヴィンテージマンションは耐震性に注意
  • 建て替え問題に関わる可能性がある

ヴィンテージマンションについての情報は今後増えてきますから、積極的に情報収集をしていきましょう。

 

この記事が、ヴィンテージマンションに関する情報提供記事として、あなたの役に立てたら幸いです。

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証拠の通帳2

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